漫画(テセウスの船)感想。実写化すべきおもしろさを秘めた内容の濃さだ。

現在連載されているの漫画の中で私がもっとも注目しているミステリー漫画(テセウスの船)を紹介したい。

ミステリー物は読み出すと続きが気になってしまい一気に読みたくなってしまうので完結をまって読む事が多いのだがあまりの評判の良さに読んでみた。

読んでみると確かに評判の良さも納得の内容だった。

ネタバレなしで感想を書いていく。

テセウスの船のあらすじ

1989年6月24日、北海道・音臼小学校で、児童含む21人が毒殺された。逮捕されたのは、村の警察官・佐野文吾。その息子・田村心は冤罪の可能性を感じ、独自に調査を始める。

事件現場を訪れた心は、突如発生した濃霧に閉じ込められ、気が付くと1989年1月にタイムスリップしていた。

「殺人犯の息子」が真実を求め、辿る、哀切のクライムサスペンス。

モーニング公式サイトより引用
あらすじの補足・・・これは冤罪被害者の家族の話と言ってもいいと思う。
主人公の父親(警察官・佐野文吾)は真犯人でない。
タイムスリップの後に偶然に幼少期の姉の命を救った所から自らの生まれる前の家族と関わりを持つ。
事件の事は調べ尽くしていた主人公・田村心は何とか真犯人を見つけ出そうとするが・・
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テセウスの船の感想

あらすじを読んでみるとタイムスリップものかぁ・・・と少しだけ映画化もされた僕だけがいない街の二番煎じでは?と思ってしまったが読んでみるとタイムスリップだけで内容は全然そんな事はなかった。

一巻冒頭より

これは冒頭の説明にもあるパラドックスに挑むという事。

この場合のパラドックスは

ある物体(オブジェクト)の全ての構成要素(部品)が置き換えられたとき、基本的に同じである(同一性=アイデンティティ)と言えるのか、という問題である。

Wikipedia テセウスの船より引用

主人公の田村心は家族の呪いの歴史の真相を突き詰めた時、田村心の過去のパーツの組み立てが変わってしまう。

その時にその存在は誰なのか?もしくは、今までの田村心とは何が変わるのか?という事が物語の底流には流れている。

テセウスの船 1巻より

自らの幼少期の辛い記憶や、そんな思いをさせた父への憎悪で疑心暗鬼になりながら父(文吾)に接していた所から話はどんどん真犯人に迫るべく急展開の連続だ。

テセウスの船 主人公の父 佐野文吾

このミステリー感はすごく近年で評判のよかったミュージアムなどと違い姿の見ない真犯人を追う謎解きと、閉鎖された村社会でのサスペンス感が出ていると思う。

個人的には映画・八つ墓村や犬神家に見劣りする事の内容だといっても差し支えのない中身の濃さだと思う。

読んでいて実写化しそうな漫画感はひしひしと感じているのだが私だけだろか??

何にせよおもしろいのは確かで現在の連載中の漫画では最も続きが気になる漫画である。

コチラから第一話が試し読み出来るので気になる人は読んでみるといいだろう。

こんな漫画好きにはオススメだ

  • 僕だけがいない街
  • オールドボーイ
  • マンホール
  • 予告犯
  • ミュージアム

パッと思いつくままに挙げてみた。

これらの漫画の好きな人はきっとハマる内容だ。

ストーリー的に最も近いのは僕だけがいない街かな?

とにかくミステリー好きを裏切らない内容だ。

 

マトメ

映画化云々といったが同名のインドの映画が存在するようだ。→映画の紹介サイト

あらすじを読んでみると面白そうである。

パラドックスとは矛盾やジレンマや逆説、答えは有るようでなく無いようで有るモノ。

この漫画・テセウスの船の完結はどうなるのだろうと考えてながら私は完結を待っている。

【追記・・さらにタイムスリップが起こり謎が込み入ってしまった。まぁ、面白いから良いのだが・・】